【就学前までに(前編)】生活リズムを整えよう! 

年長児のいる我が家にも、9月の終わりに「就学予定者に対する就学時の健康診断の実施について」というお知らせが届きました。就学時検診は、文部科学省のガイドラインの定めにより就学する前年の11月30日までに行われ、多くの自治体では健康診断のほか簡単な面接などが行われているようです。 

就学時の健康診断を行う趣旨 

「この就学時の健康診断は、就学予定者に対し、あらかじめ健康診断を行い、就学予定者の状況を把握して、保健上必要な助言等を行うためのものです。」 (教育委員会から届いた書面引用) 

 

就学時検診の保護者会での校長先生からのお話や教育員会担当による講話の内容はもっと早くに知っておくべき大切なことでした。今回はその保護者会の内容と、子どもが健康診断と一緒に受けた「音韻検査」などについて前編・後編の2回に分けて分かりやすくお伝えしていこうと思います。 

 前編では、知識や知恵を蓄積するための大切な土台となる生活リズムについてです。

生活リズムは学力に大きく影響する

在宅ワークなどの影響もあり、大人の生活リズムも崩れがちです。そんな大人に合わせて子どもたちの夕食の時間が遅くなったり、寝る時間が遅くなってしまうことがありますよね。

コロナ禍での長期休校なども影響し、子どもたちの不規則な生活リズムが深刻化しているデータがあります。

専門家のグループによる直近のアンケート調査によれば、コロナ前より眠るのが遅くなったり、不規則になったりした子どもが3歳~小学低学年では17%、小学高学年以上では36%という結果が!(2020年10月9日NHKニュース「新型コロナ影響 子どもの生活リズムに乱れ 専門家グループ調査」)

新型コロナ影響 子どもの生活リズムに乱れ 専門家グループ調査 | NHKニュース
【NHK】新型コロナウイルスが子どもたちに及ぼす影響について、専門家のグループがアンケート調査を行ったところ、眠るのが遅くなったり…

 


 出典 国立成育医療研究センター(2020年10月8日第3回【コロナ×こどもアンケート】(中間報告) 

 

睡眠不足や不規則な食事など、子どもの生活リズムが乱れると、心や体の健康が保てなくなるだけでなく、学力や体の成長に影響することを知っていますか?

 

多くの研究から以下のような報告が出ています。

6歳になるまで10時間以下の短い睡眠時間だと、落ち着きのない子が増加、積み木模様検査(脳の空間認知の力)が悪くなる
寝る時間と起きる時間が極端にバラツキがある不規則な睡眠だと、文字を上手に書けない子どもが多い
睡眠時間に極端にバラツキのある子どもは「話を集中して聞くことができない」「話を理解していない」「集中力がない」「姿勢が悪い」「手足を振って行進できない」

 

なぜ睡眠が大切なのか 

私たちの体は、一日の生活リズムに沿って、成長に欠かせないホルモンが分泌されます。

成長ホルモン分泌のイメージ

特に子どもの体や脳の成長に欠かせない脳内ホルモンであるメラトニン成長ホルモンは、午後10時から午前2時の間に活発に分泌され、遅く寝るとこれら脳内ホルモンの分泌に影響が出てきます。 

 

メラトニン ・・・(睡眠促進・抗酸化作用)
朝起きた後、14時間後から脳に出て眠たくなります。ところが、テレビやタブレット機などの光を2時間程度見るとメラトニンは止まってしまいます。その結果、睡眠リズムを乱し日中の体の動きが鈍くなったり頭がボヤっとし、必要な発達が遅れます。

成長ホルモン・・・(骨や筋肉の成長促進・疲労回復)
眠りについた30分後~1時間後に脳から一番たくさん出て、その後は減っていきます。成長ホルモンはメラトニンによっても分泌が促進されます。

 

 

夜10時に眠らせておこうとすると、夜9時頃までには就寝準備をして布団に入っていないといけませんね。

そうすると、テレビやタブレットは遅くても夜8時には見るのをやめる習慣をつくっておく必要があります。

 

 

 

 人間の体は体内時計というリズムを持っていて、約25時間を1日と計測しています。地球の1日は24時間なので、朝起きて強い光が目に入ることで24時間リズムにセットしています

 

朝きちんと起きれば、体内時計の“時刻合わせ”ができ、日々の体調や生活リズムが調子よく働くんですね。

 

次に生活リズムの乱れが与える影響についてみていきましょう。下の図は正三角形(△)の図を模写する指示に対して、生活リズムが整った5歳児とそうではない5歳児の描いた三角形です。

 

斜線を描くことは図形の模写の中でも難しく、その能力は4歳半から5歳半ごろに大きく発達します。そのため三角形を模写することは脳の発達を調べる指標になると考えられています。

 

右と左でその差は歴然・・・。

脳の発達に大きな違いを感じます。

 

この調査で、三角形を描けない子の8割が親の影響などで生活のリズムが乱れており、三角形をうまく描けない子どもの数は、生活リズムが整った子どもに比べて 5~6 倍いたという結果が出ています。

小学校で漢字や図形を学ぶ子どもにとって、規則的な生活リズムを幼児期にきちんと整えておくことの重要性を示しています
資料 心と体の元気のヒミツ – 早寝早起き朝ごはん全国協議会 (独)スポーツ振興センター理事長 鈴木みゆき 氏 

 

今のうちから「早寝」「早起き」を心掛け、子どもの睡眠時間を十分に確保することが大切なんですね。

 

「早寝早起き」のポイント
1. 早起き+日中の外遊び
2. 寝るときには、暗く静かな環境をつくる 
3.毎日、同じ時間、同じ流れで眠る 

 

  

なぜ朝ごはんが大切なのか 

私たちは、寝ている間もエネルギーを使っています。特に脳は寝ている間も働いているため、朝起きたとき、脳のエネルギー源であるブドウ糖が不足しています。朝にしっかりごはんを食べないと、脳のエネルギーが不足し、 集中力や記憶力も低下してしまいます 

 

ブドウ糖は12時間分しか身体の中に貯蔵されないそうです!朝になったら、ほぼ空っぽになっていますね。 。

 

実際、朝ごはんを毎日食べている子と食べていない子の学力調査の正答率には算数国語共に20%近く開きが出ています。

 

朝食摂取と学力調査の平均正答率との関係(小学6年生) 

出典 「朝食を毎日食べていますか」という質問に対する回答と学力調査平均正答率との関係
文部科学省「平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査」

 

子どもの学力向上を目指すために、まず必要なことは「早寝早起き」「朝ごはん」なんですね!

 

 

朝ごはんのポイント
1.“食べる習慣”をつける
2.毎日決まった時間に食べる 
3.誰かと一緒に食べる

 

 「早寝早起き朝ごはん」運動  
子供の体力が低下しており、その向上のためには適切な睡眠、食事、運動が大切であることや、近年小学校1〜2年生から学級崩壊が生じているように、家庭や地域の教育力が低下し、幼児期の基本的生活習慣の確立やしつけが十分になされておらず、「地域総ぐるみ」での教育再生への取組みが求められていることにかんがみ、文部科学省では、「早寝早起き朝ごはん」運動の励行など、幼児期からの基本的生活習慣の確立を目指して「子どもの生活リズム向上プロジェクト」事業を平成18年にスタートさせました。
引用  子どもの生活リズム向上プロジェクト

 

睡眠は記憶の整理や定着とも関連しているため、睡眠不足は小学校以降学力の低下につながります。「早寝早起き朝ごはん」で 日々の生活リズムを規則正しく整えることは、脳の発達にも影響 する大切な習慣だといえるでしょう。
引用 心と体の元気のヒミツ – 早寝早起き朝ごはん全国協議会 (独)スポーツ振興センター理事長 鈴木みゆき 氏 

 

今できることからはじめよう!

大人の生活リズムに合わせて、子どもが一緒に遅くまで起きている家庭もあるかもしれません。子どもの食事や睡眠の生活リズムをしっかり身につけていくために、家族で一緒にできることから取り組み、一つずつできることを増やしていきましょう。 

 

取り組みやすいステップ

 

STEP1ができたらSTEP2へ進めていきます。就学前までに徐々に身につけていけられたらいいですね。

 

就学まであと3か月ちょっと。まだ間に合います。今のうちにしっかり生活リズムを整えていきましょう! 

まとめ

いかがでしたか?子どもの成長にとって、生活リズムを身につけることはとても大事なことです。大人が子どもの生活リズムをつくってあげることで子どもの未来も開けるいっても過言ではありません。

就学時検診では簡単なA4サイズのチラシ1枚が配布され、5分程度の説明でしたが、子どもの成長とともに就寝時間が遅くなりがちだった我が家では身の引き締まる気持ちで聴いていました。

早速我が家は、こどもちゃれんじの「1年生準備スタートボックス」で付いてきた教材「おしゃべりおうえん!めざましコラショ」で夜9時になると寝る時間を教えてくれるようにセットしました。

 

ぜひ参考にしてみてください。後編では、文字を学ぶ前の準備として知っておいて欲しいことを中心にお伝えしていきます。 

<参考文献>
文献 乳幼児の睡眠と発達 岡田(有竹)清夏 東京大学大学院教育学研究附属発達保育実践政策学センター

 

この記事を書いた人
つん

田舎暮らしをしている5歳児母。東京都生まれ、神奈川県育ち。
広告業界にどっぷり浸かった後、ヒルズ族(何年前?!)のいたIT業界へ。マーケティング担当として馬車馬のように働いていたことを既に忘れかけている40代。
結婚を機に、東京での一人暮らしに区切りをつけ2012年10月に田舎暮らしスタート。仕事では某自治体の移住促進業務を担当。家庭では食育、知育などを子どもと一緒に楽しみながら取り入れており、その様子を少しずつ情報発信していきます。

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