まだ読み書きができないうちは、耳から聞いた情報を頼りに学習をしていきます。生まれてから話せるようになるまでのスピードをみると、子どもの学習能力は無限大だなと実感させられます。
そこで、今回は実際に我が家で行っていた、幼少期に耳から聞く学習をご紹介したいと思います。
スポンジのようになんでも吸収できる時期だからこそ、それ以降に残っていくような知識を吸収させてあげたいですよね。よかったら参考にされてください。
英語の音が流れる絵本やピクチャーカード
数字や月、曜日など、さまざまなものをメロディーにのせたCDが今でもたくさんあります。また、現代だとCDではなくYouTubeなどの動画配信サービスにも、多く優良な音源が聴き放題だったりしますね。
私の家では、まだ子どもが小さくて活字が読めない頃は、車や家のなかでCDをかけて、数字や月、曜日などの歌をBGMにしていました。
徐々に子どもが絵本に興味を持つようになったことをきかっけに、ペンタッチ式の絵本を用意しました。そのなかで、犬の絵の所に付属のペンを当てると犬の鳴き声とワンワン、犬、dogといった音が流れる動物の絵本や昆虫、植物などの絵本が大好きでした。
現在だと、タブレット型の教材も多く販売されていて、より優れた英語音声などを手にできるようになりました。
その後、成長とともに英語の音が流れる絵本では飽き足らず、ピクチャーカードと呼ばれる、1枚のカードに単語と絵が書かれていて、付属のペンを当てるとネイティブの大人が英単語を読み上げるものを用意しました。
絵本を読んだり、ピクチャーカードで遊んだりしながら、小学校の中学年のときにはすでに2000個近い英単語の意味を理解出来ていたので、内容をある程度理解出来ている伝記であれば英語で書かれていても、単語の意味を推察しながら好んで読むようになりました。
段階を追ってではありますが、我が家では、
CD→ピクチャーカード→絵本
と段階をあげていき、英語の習得を目指しました。
理由2:百人一首の読み上げCD
英語だけではなく、日本語の能力も大切に考えていたので、同時進行で百人一首を勉強していました。
小学校や中学校では冬休みの宿題に百人一首の暗記が出る学校があります。
学校ごとに覚える歌の数は違いがありますが、100首すべて覚えてくるように指示される学校もあります。
わが子の場合は小学校高学年の冬休み明けに百人一首大会をするので、冬休み中にできるだけ覚えてくるようにという宿題がありました。友だちのお母さんからは「なかなか覚えられなくて大変」という声が聞えてきました。
我が家では幼稚園の頃から、お正月辺りには百人一首をしてみようと、アニメのキャラクターが読み上げる百人一首のCDを用意してあったものの、どうやらわが子は百人一首にはあまり興味を示さなくて、聞いたのか、聞いていないのかレベルの怪しい状況でした。
それでも、小学生になり冬休みの宿題である百人一首を覚える宿題をやっている様子を見る限りは、なんとなくでも耳から聴いて覚えている百人一首がいくつかあったようです。キャラクターの声を真似たふざけたような読み上げだと思ったら、案外あっさり覚えていたので、周りの友だちに比べてもあまり苦戦しませんでした。
親しみのあるキャラクターが百人一首を読み上げてくれるタイプだったので、
すんなり入りやすかったのかもしれません。
実例3:化学の元素記号のうた
最低でも原子番号20のCa(カルシウム)までは覚えるように…と高校時代に言われ、「スイ・ヘイ・リー・ベ……」と元素記号を覚えた記憶があると思います。
ところが、今の子ども達は、中学校の理科ですでに元素記号や化学式、化学反応式が登場し、高校入試にも頻出になっています。また、時代が流れるにつれ元素記号は増えに増え、今や高校化学の教科書の周期表には原子番号118のOg(オガネソン)が掲載され、トータル118個の元素記号が並んでいます。
わが子が中学3年生のとき、理科の定期試験の勉強をしている様子を見ていると、元素記号は何の苦もなくかいていました。ところが、化学式になったとたんに、MgClなのかMgCl2なのかは覚えること?と突飛な質問をされたので、化学式の仕組みを教えようと周期表を広げたとたんに、場所は全部わかる!と言った言葉に唖然としました。
小さい頃に聴いていた元素記号のうたのCDで原子番号103のLr(ローレンシウム)までを覚えてしまっていたのです。そのおかげもあり、化学に興味を持つようになり、大学では化学を専攻したいと、高校生になった今では大学受験勉強に勤しんでいます。
こちらもYouTubeで探してみると、色々な種類の覚え歌がでてくるので、ぜひ調べてみてください。
今意味がわからなくても将来役立つ日がきっとくる
中高生になると、漢字・英単語・古文単語を始め、覚えることがたくさん増えてきます。学校によっては曜日ごとに、覚えていることを確認するための小テストが期限付きで行われています。
どうせ覚えなければならないのなら、期限のない幼少期に楽しく覚える方が子どもも楽です。さらに、耳から聴いて覚えたことがきっかけで子どもの興味が拓くことも我が家では実感しています。