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イギリスのプログラミング教育事情 |プログラミング必修化の手本に

 

2020年に小学校でのプログラミング必修化がスタートしますが、

「小学生にプログラミングなんて早すぎるのでは?」
「家庭でどんなサポートをすればいいの?」

と、不安な親御さんも多いのではないでしょうか?

海外では、すでに初等教育にプログラミングを導入している国がたくさんあります。

私の住むイギリスでも、2014年に5歳〜16歳までのプログラミング教育が必修化しました。
現地の公立小学校に通う4歳と6歳の娘たちも、本人たちはまだ気づいていませんが、プログラミングの授業を受けています。

そこで今回は、早期プログラミング教育の先端国イギリスの小学校で、どのようにプログラミングを教えているのか、日本のプログラミング教育と比較しながら、ご紹介していきたいと思います。

日本とイギリスのプログラミング教育はここが違う

ひとくちで「プログラミング教育」といっても、日本でとイギリスでは、授業の方法や目的などで、かなり違いがあるようです。

文部科学省が発表した「小学校プログラミング教育の手引(第二版)」を参考に、日本とイギリスの小学校でのプログラミング教育の違いをまとめてみました。

日本イギリス
プログラミングを教える教科は?音楽や社会、家庭科などの各教科内に取り入れる。プログラミングのための独立した教科はない。「コンピューティング」という教科で学ぶ。(コンピュータールームがある学校が多い。)
何年生からプログラミングを導入する?小学3年生レセプション(4〜5歳)
実際にコーディングを学ぶ?コーディングは学ばない。Scratch、Pythonなどのコーディングを学ぶ。
プログラミング教育の目的は?プログラミング的思考を身につける。プログラミング技術の習得は目的としない。プログラミング的思考を身につけるとともに、実際に使えるプログラミングスキルを学ぶ。

日本の小学校では、「プログラミング的思考を身につけること」までが目標なのに対し、イギリスの小学校では「実用性」を意識しているところが、もっとも大きな違いでしょう。

参照:文部科学省「小学校プログラミング教育の手引(第二版)」

イギリスの小学校ではプログラミングをどう教える?

イギリスの小学校は、全体をKS1(4歳〜7歳)、KS2(7歳〜11歳)という、2つの大きなグループにわけて学習目標を設定しています。

KS1ではアルゴリズムの概念に触れることで、プログラミング教育のための基盤を作り、KS2で徐々に実践的な学習に移行していくというのが、イギリス式プログラミング教育の特徴です。

イギリスの小学校・KS1のプログラミング教育の内容


KS1ではまだ、実際にプログラミング言語などは学びません。
ゲームや遊びを通して、アルゴリズムの概念を理解するのがメインの授業内容です。
遊びには、Bee-Botなどのプログラミングロボットを使うこともあれば、IT機器を一切使わないこともあります。

KS1の授業例
  • クラスメイトとペアになって、ひとりがもう一人に言葉だけで道順を指示してゴールまで導く。
  • ある料理を完成させるために、材料や調理方法を言葉で的確に説明する。
  • 背中のボタンで進む方向や動きを指示できるBee-Bot(ビーボット)や、Roamer(ローマー)というタートル型のプログラミングロボットを使って、指示を計画・実行する。

この時点では、「プログラミングを勉強している」と認識している子供は少ないでしょう。

 

イギリスの小学校・KS2のプログラミング教育の内容

Scratch!

KS1からのプログラミング的思考を深めながら、少しずつコーディングの練習を始めていきます。
いきなりテキストプログラミングではなく、まずは「Scratch(スクラッチ)」などのビジュアルプログラミング言語から学習していく学校が多いようです。

KS2の授業例
  • 「Scratch(スクラッチ)」でビジュアルプログラミングの練習をする。
  • HTMLやワードプレスの基本的な知識を学ぶ。
  • Pythonの基本的なコーディングを学ぶ。
  • 自分で書いたコードをテストして、必要であればデバッグ(修正)する。

最終的には、先生に言われた通りにコードを書くだけでなく、自分で考えたコードでゲームを作ったりすることもできるようになります!

学校にもよりますが、コンピューティングの授業は週1コマが一般的です。もちろん、毎回プログラミングだけを教えているわけではありません。

最近は、もっとプログラミングを勉強したい子供たちのために、「コーディングクラブ」という放課後プログラミング教室を開催する学校も増え、人気になっています。

コンピューティングの授業では、ワードプレスの使い方や動画の撮り方、ウェブデザインの基礎など、現代のニーズにあった内容を教えているので、ブログを書く、YouTuberになるといった、「プログラミングでできること」が、はっきりとイメージしやすいというのも、イギリスの子供たちが積極的にプログラミングを学ぶ理由のひとつなのかもしれませんね。

 

スクラッチをもっと詳しく

 

Pythonをもっと詳しく

イギリスのプログラミング教育事情のまとめ

今回は、イギリスの小学校でのプログラミング教育事情をお伝えしてきました。

「プログラミングは難しい」と思われがちですが、イギリスの学校で実践しているように、遊びを通してアルゴリズムの概念に触れさせることは、意外と簡単にできます。

例えばママがロボットになって、お子さんの指示通りに動いたり、お子さんの指示だけを聞いて絵を描いて、それが何の絵なのかをあてるゲームなど、プログラミングの教材は日常のなかに転がっているのです。

「プログラミングはむずかしい」ものではなく、「小学生にプログラミングなんて早すぎる」ということもありません。

お子さんが興味を持ったら、ぜひ「Scratch(スクラッチ)」などの子供向けプログラミング言語に挑戦して、創造する楽しさを伝えていきましょう。

 

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